軽視する男性&重視する女性…性的満足度は前戯時間にこそあり?
今回のテーマはズバリ「前戯を行う時間」について。
そもそも前戯とはセックスの前に行われる行為全般をさしており、それゆえに「セックスのための準備行為」と思われることが多い。
確かにそういった意味での重要な役割がないわけではありません。
しかしこの分野の調査研究から分かってきたこと…、それは単にセックスをするためだけに必要なものではないということ。
そう、前戯の時間にはもっとずっと重要な意味があったのです。
前戯によってもたらされるその秘められたる効果とは?
あらためて前戯に必要な時間とは何なのかを見つめ直すため、ここに前戯時間について明らかにされた知っておくべき知識を掲載しています。
女性の理想の前戯時間とは

まずは今回のテーマの答えとも言えそうな内容から。
それは女性が考える「理想の前戯時間」とはどのくらいか?
以下の一覧に時間別にまとめているのでご覧ください。
前戯時間 | 回答割合 |
---|---|
必要なし | 0.7% |
5分未満 | 3.3% |
5~9分 | 17.3% |
10~19分 | 45.0% |
20~29分 | 21.0% |
30~39分 | 9.7% |
40~49分 | 1.3% |
50~59分 | 1.3% |
1時間以上 | 0.3% |
(※ 出典:「女性300人調査実施 ベッドで求める行為と時間の長さ判明」 NEWSポストセブン)
まぁ何事も適度が大事であってそれは前戯においても同じ。
最近では「前戯をもっとたくさんして欲しい」という声を多く聞くようになりましたが、そうはいってもさすがに1時間以上望むような女性は全体からするとごく少数派。
それに40分以上というのも極端に割合が減少するため、まぁ張り切ってやり過ぎてしまうのも基本的にはいかんというわけです。
このときの回答では10~19分のところに特に集中していますね。
これはハッキリ言ってアンケートにもよりますが、こういったアンケートを参考にする限り前戯時間はおおよそ「15~20分程度」を目安にするのがよいかと。
…ただしこれはあくまで「おおよその目安」程度の話。
先に結論としてハッキリ言っておくと、この理想の前戯時間というものに関してはその時間をきっちりと順守することはかえっておすすめしない。
(※ その理由の詳細については後述。)
それとこういったアンケート形式にすると埋もれがちなのですが、もともと前戯時間が短くて不満に思っていた女性が、遠慮しがちに「もうちょっと」と答えるケースも少なくないのでは?と思ってしまうんですよね。
そうなると実際の理想はもうちょっと多くなるかも?なので、そういった意味でもあくまでおおよその目安として考えておくのがいいのではないかと。
前戯の実情と理想との違い

まずはドドンと理想の前戯時間について見て頂きましたが、ここでは「じゃあ実際にはどのくらいの時間なの?」というところを見て頂きましょう。
これまた時間別にまとめているのでその一覧をとくとご覧ください。
前戯時間 | 回答人数 |
---|---|
5分以内 | 19 |
5~10分程度 | 18 |
10~20分程度 | 33 |
20~40分程度 | 25 |
40分以上 | 14 |
(※ 出典:「彼氏の前戯が短い!夜が雑!前戯の時間が短い彼を改善する方法」 ラブリサーチ)
少々ヒヤリとしていた男性もいたかもしれませんね。
パッと見では理想と現実の差異を感じにくいのではないかと。
しかしここで重要になってくるのは、実際に理想を実現させることができている人は少ないかもしれないということ。
理想では10~19分が4割超えと集中していたのに対し、実際には10~20分程度というのが3割程度と1割以上低くなっています。
そして理想において10分未満は2割だったのに対し、実際の方では10分以下の回答は3割超えと…こうやって比較しても差異が生じていることが明らかに。
細かく見比べてもこのような違いがあるので、もっとして欲しいと考えている女性はやっぱり多いのかもしれませんね。
「前戯にそんなに時間を使うことができない」などと考えている男性は、今一度多様な前戯のテクニックから勉強し直してみるべきかもしれない。
前戯のテクニックをより高めることができれば、限られた時間ではやり尽くすことができないほど絶大なポテンシャルがあるのだから。

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男女の前戯時間の違い

これは個人的にもずっと思ってきたこと。
まず男女では前戯に対する感覚が決定的に異なる…気がする。
特に日本男性は勘違いしていることが多い気がするんですよね。
男女のセックスの考え方
それと深くつながりのある話が「セックス時間」の話。
男性の多くはセックスについて聞くと「挿入時間のみ」と認識する傾向が強く、「女性を満足させたい!」と考えつつも、それは挿入時間のみに限定することが多い。
今これを読んでいる方で同じように考えていた人もいたのでは?
ところがそもそも女性はここの考え方から違っていることが多い。
先ほどと同じように女性にセックスについて聞くと、「前戯時間+挿入時間+後戯時間」で認識する傾向が強く、「挿入時間よりも前戯時間の方を重要視する傾向あり」と男性にとっては驚きの内容となっているのです。
どちらもあくまで「傾向」なので人によって若干の違いはありますが、重要なのは一般的なところですでにこういったズレが生じているということ。
むぅ~…これは考え方をあらためねばならぬ事実…。
残念ながらこのことを理解していない男性は多いんですよね。
違いは調査結果でも明らかに
これはちょっと古い調査研究ではありますが、前項目で触れたことをまさに証明してくれているような調査が行われていました。
まぁ古い調査だっただけに実は今更驚く新事実でもなかったんですね…。
調査対象となったのはカンザス大学の男女88名で、前戯、性交、後戯に関するアンケートを行った結果、女性は前戯に重きを置き、男性は性交の方に重きを置いていたという結果が報告されています。
(※ 出典:Denney NW, Field JK, Quadagno D. Sex differences in sexual needs and desires. Arch Sex Behav. 1984;13(3):233‐245. doi:10.1007/BF01541650)
先ほども触れたように、女性は前戯だけでなく後戯も大切にする傾向が強いので「セックス時間=前戯時間+挿入時間+後戯時間」という形が成り立つわけです。
そしてそれに対しての男性の回答を見れば明らかなとおり、男性はやはり前戯時間への意識が薄いということ。
両者の考え方の差異は想像以上に大きいかもと言える結果…。
そういえば日本でもこれと同じような調査が2015年に行われており、このときの調査においてもやはり「前戯の重要性の高さ」を思わせる結果となっています。
ラブリサーチが行った調査において女性197人に「前戯と挿入のどちらが好き?」と尋ねたところ、挿入と答えたのは90人だったのに対して前戯と答えたのは107人とやはり挿入を上回っていたのです。
(※ 出典:「前戯VS挿入!セックスで大切なのはどっちなの?」 ラブリサーチ)
関連記事:「エッチ後の後戯…アフターセックスが2人をさらに親密に」
前戯時間の重要性とは?
そして男性にとって重要なのはここから。
この話がこれだけで終わってしまうと、「女子を満足させるために前戯時間を頑張るのは正直面倒」…と考えてしまう男性も実際には少なくない。
しかし世の中には女性を満足させたいと考えている男性は多く、それを挿入時間だけでどうこうしようとテクニックを磨く男性もこれまた多い。
ところが実際には挿入時間において必死に力を注ぐよりも、男性は頭を切り替えて前戯時間にこそもっと力を注ぎ込み、前戯に使えるテクニックをあれこれと勉強しておいた方がいいのかもしれません。
例えば「セックスだけでオルガズムに達するか」という質問に対し、「達する」と回答したのは18%で、36%は「セックスだけでは達しないので、陰核の刺激が必要」と回答している。「どちらとも言えないが刺激があったほうが達しやすい」と回答した女性も36%で、8割近い女性はセックスだけでオルガズムに達しないという実態が明らかになった。
(※ 引用:「女性の8割がセックスでイッテない 米インディアナ大の学術調査で判明」 J-CASTニュース)
そう…じっくりと行うクンニや手マンを織り交ぜた前戯の重要性たるや。
これまで挿入時間ばかりに気を取られていた男性にとっては、このような事実はまさに目からウロコとなるかもしれませんね。
まるで近道なようで一生懸命に遠回りをしていたような…。
前戯時間の長さが快感に?

さて前戯時間の重要性もおおよそ理解して頂けたかと思いますが、せっかくなので前戯時間の長さについても少し触れておきます。
まぁこれまでの解説でもすでに触れてきた内容でもありますが、それは一定の前戯時間によって女性は満足度が高まりやすいというもの。
これは高齢男性(57~85歳、1,352名)への調査研究となっていますが、前戯を長くする男性よりも滅多にしないもしくは全くしないという男性の方が、快楽のないセックスを報告する確率が5倍も高いとのこと。
また、前戯時間が増加するにつれて男女の満足度が増加し、女性の性的問題が少なくなることも報告されています。
(※ 出典:Galinsky AM. Sexual touching and difficulties with sexual arousal and orgasm among U.S. older adults. Arch Sex Behav. 2012;41(4):875‐890. doi:10.1007/s10508-011-9873-7)
セックスにおいて問題となるネガティブ要素の発生率が少なくなり、ひいてはセックスレスの回避にもつながりやすいということ。
つまり先に紹介した要素と総じて考えれば、前戯時間の延長によって女性は性的満足度が高まりやすく、それによって男性にとっても満足度が高まりやすく、さらにはネガティブ要素が生じにくい…などいい感じにメリットが多いですね。
そしてもっと具体的に「前戯時間とオーガズムの相関」について調査した研究においては、一定の前戯時間でよりオーガズムが生じやすくなるという報告も。
(※ 出典:「Want To Orgasm Faster? Try This」 REFINERY29)
だからと言って、最初の項目に掲載したアンケートでも明らかですが、長過ぎるほどに長い前戯も多くの女性にとってはNGであることにご注意。
その女性の好みの前戯時間を見極める感覚も大切ですが、それを理解すれば男女にとってよりよいセックスを楽しめる可能性があるというわけです。
関連記事:「ステキなメリットがいっぱい!9つのキスの効果とは?」
ただし数字にこだわり過ぎない

ここまで色々と書いてきた前戯時間についてしっかり考えてみると、これまで前戯について真面目に向き合ってこなかった男性は意識が変わるかもですね。
これまでの調査研究においてもこれだけ深いことが分かっているのだから、やはり調査の力を侮ってはいけないということなのやも。
…ただし!
今回のメインテーマである前戯時間に限った話ではありませんが、だからと言ってこういった調査結果の数字ばかりにこだわりすぎてはいけない。
これはあくまで一般的かつ平均的な数値であり、要は多くの女性を対象にしたときに当てはまりやすい傾向があるといったもので、必ずしも現パートナーの好みと合致するかと言えばそうならない可能性も少なくありません。
「ん?今更それってどういうこと?」…と思った人はいませんか?
確かにここでいう理想通りの前戯時間を好む女性は多いかもしれない。
しかし女性の好みだって千差万別なわけで、人によっては平均理想時間よりも短い前戯時間の方が好みという場合もあれば、理想よりもさらに長い前戯時間を好むケースだってあるということです。
そういえば一番最初に紹介した女性の理想の前戯時間において、最も割合の多い前戯時間を確認できたかと思いますが、それと同時に「好みが分かれている」という事実そのものも確認できたと思います。
実はその独自の好みという事実自体も重要だったんですね。
つまり今のあなたのパートナーが必ずしも一般的な好みと全く一緒になるとは限らないので、その点には注意しておきましょうということです。
女性が理想とする真の前戯時間は十人十色千差万別。
それぞれで異なることこそ本当の答えと言えるものなのです。
…そして最後に話すのは前戯時間とつながりのある話。
近年では早漏やEDに悩む男性が増加傾向にあると聞く。
そんな男性にこそ今回の前戯時間は知って欲しい話。
早漏やEDになるとやっぱり問題のある挿入時間だけに固執し、どうしても視野が狭くなりがちなんですよね。
もちろんそれが重要じゃないから諦めろと言いたいわけではありません。
だからこそできるところからカバーする発想の転換も重要なのです。
そういった症状によって「挿入時間で女性を満足させられない」と落胆してさらに症状を悪化させるよりも、今からそれをカバーするべく前戯テクニックをレベルアップし、その状態なりに女性を満足させられる方法を考えるべきなのです。
関連記事:「我慢&対策…早漏改善トレーニング実践!克服までの道のり」
このように前戯時間に対する考え方については、男性の早漏やEDのときの対策の一種としても考えることができるため、「そんなときにカバーできる豆知識」といった感じで有効活用して頂ければと思います。
前戯の時間について正しく理解し、パートナーの好みに合わせて応用を利かせられるのがスマートな男性のたしなみというものでしょう。